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Metaのパスキー必須化|「高度な保護」で広告マネージャに入れなくなる前に準備すること

執行役員の鬼頭です。

Metaが、広告を出しているビジネスポートフォリオの利用者に「高度な保護(Advanced Protection)」とパスキーの作成を求め始めています。必須の対象になったのにパスキーを作らないと、作るまでアカウントに入れません。

英語圏のXでは、8月ごろから「パスキーを作れと言われるのに、作成画面がループして入れない」「広告を止められない」という声が続いていて、10月に入って増えています。一方、日本語のXでは、運用者が締め出されたという投稿はまだほとんど見当たりません。日本で同じことが起きる前に、対象と準備をまとめておきます。

この記事でわかること

  • Metaの「高度な保護」とパスキー必須化の対象
  • 海外で起きている締め出し
  • 締め出される前にやること、締め出されたときの動き方

何が求められているのか

広告を出すアカウントは「高度な保護」の必須対象になりうる

高度な保護は、フィッシングや不正アクセスの標的になりやすいアカウントを守るための仕組みです。Metaのヘルプでは、必須になりうるアカウントとして、Metaで広告を掲載するビジネスポートフォリオに追加されたアカウントが挙がっています。

  • 必須の対象になったアカウントには、メールとFacebookで通知が届く
  • 必須の場合、オフにすることはできない
  • 必須の場合、2段階認証をオンにするか、パスキーを作る必要がある

パスキーを作らないと、作るまで入れない

Metaのパスキーのヘルプには、はっきりこう書かれています。パスキーの作成が必要なのに作らない場合、作るまでアカウントに入れなくなります。対象の例として、「広告やビジネスツールを使えるアカウント」「ビジネスポートフォリオに追加されたアカウント」が挙がっています。

パスキーを作れる環境にも条件があります。

  • iPhone:iOS 16以降(iCloudと2段階認証がオン)
  • Android:Android 9以降(画面ロックがオン)
  • PC:Windows 10以降、macOS Ventura以降
  • ブラウザ:Chrome・Edge 109以降、Safari 16以降

また、Metaのビジネスヘルプでは、Business Suiteと広告マネージャのモバイルアプリは、今はパスキーに対応していないとされています。パスキーを使い始めると、SMSやメールのコードなど、ほかのログイン方法が外されることがあるとも書かれています。


海外で起きている締め出し

英語圏のXには、同じような声がいくつも上がっています。

  • 「パスキーを作成」を押すと読み込みが終わらない、ページが崩れて押せない
  • Edge、Windows 11、Android、Linux+Firefoxと、環境を替えても同じループになる
  • 2段階認証もパスキーも設定済みなのに、高度な保護のチェックで6日間入れず、広告を止められない(月約1.5万ドルを使う広告主)
  • 自分で高度な保護に登録した覚えがないのに、パスキーを断ったら締め出された

※「パスキーを作れと言われるのに、何も操作させてもらえない」という投稿。返信が多くついています

※認証済みの広告主が、高度な保護のチェックで6日間締め出され、広告を止められなかったという報告

いつから・どの地域から始まったのか、Metaは公式に日付や地域を出していません。海外の運用者の間では、「Metaの担当者から、通知から14日以内に設定するよう言われた」という話も出ています(担当者の発言の又聞きで、公式ヘルプに日数の記載はありません)。


締め出される前にやること

  • メールとFacebookの通知を見落とさない 必須の対象になると、ここに知らせが届きます。広告を触る全員に、通知が来たらすぐ共有するよう伝えておく
  • パスキーは、PCのブラウザで作る 広告マネージャのアプリでは作れません。上の条件に合う端末とブラウザを用意しておく
  • 公共の端末・共有の端末で作らない Metaのヘルプにも注意書きがあります
  • 1つのログインを複数人で使う運用を見直す パスキーは一人ひとりが自分の端末で作るものです。共有のログインで運用している会社は、担当者ごとのアカウントに切り替える準備を
  • 広告を止められる人を、2人以上にしておく 誰か1人が締め出されても、別の人が広告を止めたり予算を変えたりできるように
  • 管理者の個人のFacebookアカウントの復旧手段を確認する 連絡先のメールや電話番号が古いままになっていないか

締め出されたら

Metaのヘルプにある対処は、アカウントセンターから新しいパスキーを作る、別の復旧方法を使う、Meta AIのビジネスアシスタントに相談する、の3つです。Xでは「ブラウザを替えても同じだった」という声が複数あり、確実な抜け道は見つかっていません。

もう1つ、気をつけたいことがあります。締め出しを訴える投稿の返信欄には、「DMをくれれば直す」という復旧業者を名乗るアカウントが集まっています。こうした業者には頼らないでください。ログイン情報を渡せば、そのまま乗っ取りにつながりかねません。乗っ取りの入口と対策は、こちらの記事にまとめています。


おわりに——通知が来る前に、1つずつ

パスキーそのものは、乗っ取りを防ぐための正しい流れです。ただ、準備のないまま必須になると、自分たちの広告を自分たちで止められない状態になりえます。

まずは今週、広告を触る全員の「ログインの仕方」を一覧にしてみてください。共有のログインがあるか、PCのブラウザでパスキーを作れるか。それだけで、締め出しへの備えはだいぶ進みます。


参考


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この記事のライター

鬼頭 健

執行役員 / マーケター 鬼頭 健

1982年生まれ、神戸生まれ、神戸育ち。1児の父。
2016年ペタビットマーケティング立ち上げ。その前は広告運用←CRM←自動車業界の会社で勤めていました。担当領域はデジタルマーケティング全般ですが、特にインハウス広告運用の支援とAIを使ったデータマーケティングやそのAI基盤構築。LookerStudioによるダッシュボード構築も得意です。BtoBマーケティングのお仕事を多く担当させていただいています。